「東京科学大学」誕生、東工大と医科歯科大が統合
国際卓越研究大学への申請を予定
東京工業大と東京医科歯科大が統合し、「東京科学大学(Science Tokyo)」が1日に創立された。世界最高水準の教育研究活動を展開する指定国立大学法人同士の統合は初。同日に行われた創立記者会見で大竹尚登理事長は、「科学の力を担い、科学の力を社会に還元する世界最高水準の科学大学を目指す」と抱負を語った。【渕本稔】
【関連記事】
大竹理事長は東京科学大の創立について、「地球との調和の在り方や技術進歩、情報の活用の仕方が顕著に変化している社会に対応し、より良い未来を切り拓いていくためにわれわれは統合したといってもよい」と述べた。その上で、「新たな価値を生み出し、科学の力を社会に還元することで変革を担う人材の育成を行う」と強調した。
東京科学大は、10兆円規模の⼤学ファンドで国が支援する「国際卓越研究⼤学」への申請を予定している。大竹理事長は、申請に当たり▽現代社会が直面する多様な社会課題の解決を目指す「総合研究院」▽未知の課題解決に挑戦する「未来社会創成研究院」▽新産業の創出を推進するイノベーションエコシステムを構築する「新産業創成研究院」-の3つを柱に据え、大学のミッションを説明する方針を示した。
大学の教育・研究を担う田中雄二郎学長は、異なるバックグラウンドを持つ学生らが出会うことで、新たな発想やイノベーションが生まれることへの期待感を表明した。
学習過程では「医歯理工融合教育プログラム」を設置し、学際的学びを促す。研究開発の面では、東京医科歯科大病院に隣接する「医療工学研究院」を設立する。田中学長は、「医療現場と活発な議論を交わしながら、医工連携を加速させる」と説明した。
2025年1月には、東京科学大が考える最先端の未来を紹介するシンポジウムシリーズを立ち上げ、約10カ月にわたって開催する予定。
医療介護経営CBnewsマネジメント
【関連記事】